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菓子、パン業界のM&A
キャピタル・エヴォルヴァーは、菓子、パン業界に精通した
少数精鋭のプロフェッショナルがM&Aの支援を致します。
少数精鋭のプロフェッショナルがM&Aの支援を致します。
(1) 菓子、パン業界のM&Aの動向
菓子製造小売り業者の4割は74年以前に開業したというデータがあり、世代交代期を迎え、後継者問題に直面している菓子店が少なくない。 特に、和菓子店は、技術習得に一般に10年前後の習得を要することから、後継者がいない場合は早めにM&Aをし、10年ほどかけて新しい者に技術を伝授してくことが望ましい。世代交代のためのM&Aが増加していくだろ。 また、製菓業界も海外展開に意欲を持っており、クロスボーダーM&A(国際間M&A)も行われていくだろう。
(2) 菓子、パン業界におけるM&A実行のメリット
<売り手のM&Aメリット>
- 会社が存続する。知名度があがる。
- 従業員の雇用を守れる。従業員の家族の生活も守れる。
- ノウハウ・衛生管理の強化
- 経営を親会社に委ねることができ後継者問題を解決でき、負債から解放され、まとまった資金を得て、ハッピーリタイアができる。
- 本社から優秀なスタッフが経営陣に入ることで人材の確保も。
- 単独では地方、海外進出が不可能な企業でも、他社との連携で新たなエリアへの進出も可能になる。
- 不採算部門、ノンコア部門を生かしてくれる先に譲渡することで、まとまった資金を手に入れ、コア部門に資金注入できる。
- 大手企業、有力グループ形成に伴う規模・生産性の向上による収益性の確保
- 資金力強化による設備投資
- 販路の拡大により販売強化
<買い手のM&Aメリット>
- 仕入れ先、販売先の獲得
- 技術力の獲得
- 規模の経済を実現、
- 拠点、顧客、人材の確保
- 季節性による繁忙期を分散させる。
- 新しいエリアへの進出
- 買収先のブランドを活用できる。
- 既存顧客への新商品の提供
- 比較的需要が安定しているビジネスを取込み、経営を安定化させる
- その他
(3) 菓子、パン業界においてM&Aを実行する際のポイント
<パン店>
- パン製造小売りの設備の寿命は長くて8年といわれている。 製造小売りでないものはやや長いとしても7~10年の周期でM&A後も設備資金が必要になるので、予め必要資金を見込んでおく。
<パン製造業>
- 商品開発力が備わっているか
- 売上に対し適正投資がなされているか
- 売上は原則として現金回収、一般小売店の場合は納入翌々日、卸の場合は7~10日、学校パンは1か月。
- 材料仕入れは60日手形。
- 健全企業の貸借対照表では現金預金に対する(支払手形+買掛金)比率は3倍弱。
- 製パン機械は数十万円から1500万円程度。
- 機械導入は一括支払いが多く、M&A後も工場・店舗の新増設等で発生するので、予め設備投資計画を確認。
- 業歴の古い企業が多く、代替わりの際に、工場設備、店舗を一審することがある。
<洋菓子製造>
- 食材の管理面に不正はないか
- 原材料があがっても収益を維持できるか
- 管理体制の構築状況
- 味、評判
- 粉類を中小企業の場合は商社から仕入れる割合が高く、卵などは直接卵業者から購入。
- 支払条件は4~5か月の手形払い。
- 一方、小零細企業の場合は、原材料問屋からの必要のつど購入。
- 支払方法も現金で、通常サイトは1か月以内。
- 直接販売のため代金回収はその場で行われる。
- テナント出店の場合は側近でない場合もあるが、1か月以内の現金回収で、比較的資金繰りは安定。
- 在庫(材料)資金が季節的に発生するので、資金繰り表を確認。
- M&A後、老朽化にともなう機械設備の更新、労働者不安、省力化のための設備投資、店舗設備の定期的な内外装改修や冷暖房投資、立地条件のよい駅ビルやショッピングセンターへの出店、が必要になることもあるのので、事前に投資計画を確認。
<洋菓子店>
- 専門性、独自性を発揮した独自の商品作りやサービスを提供できてるか
- 所属する商店街の集客力や魅力は十分にあるか
- 立地
- 保存上の問題から原材料のまとめ買が難しいため、多額の運転資金は必要にならない。
- ただし、12月と3月の需要期における仕入れ資金や従業員を多く抱える店は賞与資金が発生するので、運転資金計画を確認しておく。
- 機械設備の耐用年数は約10年と比較的長く、店舗改装のサイクルは4~5年が平均的なので、投資計画も確認しておく。
<和菓子店>
- オーナーがやめても技術がある人が育っているのか
- 少量生産品に特化したり対面販売のメリットを活用する(この茶道具を使うときはこの生菓子がよい等のアドバイス)など、差別化を行っているか
- 一般に売上の季節変動は大きいので、結婚式場の出入り業者になるなどして、閑散期の売上をいかに平準化させるかなども重要なポイントでそれができるかどうか
- 売上は現金回収なので、運転資金はあまり必要にならない。
- M&A後も、老朽化にともない機械設備の更新は必要。また、店舗設備についても定期的な内外装改修が必要。
<ビスケット類・干菓子製造業、キャンディ製造業>
- 製菓機械代金は一式をそろえて3000万円程度かかる。 現金一括払いかリースを利用することが多いため、M&A後、工場、直営店舗の新増設の可能性があるときは、投資計画を確認する。
(4) 菓子、パン業界関連のM&A等の例
- 2013年 カルビーが伊藤忠商事およびインドネシアの現地法人との共同出資で新会社設立。
- 2013年 カルビーが連結子会社にオイシアをM&A(吸収合併)
- 2013年 山崎パンが連結子会社であるデイリーヤマザキをM&A(吸収合併)
- 2014年 エスフーズはエザキグリコの連結子会社であるグリコハムをM&A(株式譲渡、完全子会社化)
- 2014年 カルビーはフィリピンで強いブランド力と販売力をもつUNIBERSAL ROBINA CORPORATIONと合弁設立。
- 2014年 不二家がプレシアHDよりスイートガーデンをM&A(株式譲渡、完全子会社化)
(5) M&Aをする際に気を付ける菓子、パン業界の関連法規等
- 製菓衛生師法
- 食品衛生関連法
(6) M&Aをする際に参考にする菓子、パン業界の経営指標平均数値
業態 | 粗利率 | 経常利益率 | 自己資本比率 | 総資本回転率 |
---|---|---|---|---|
パン・菓子製造業 | 30.30% | 3.60% | 22.10% | 1.3回 |
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- 菓子、パン業界
菓子、パン業界基本情報
キャピタル・エヴォルヴァーは、菓子、パン業界に精通した
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(1) 菓子、パン業界の基礎知識
製パン業界
- 製パン業界は、原材料の小麦が値上がりする一方、店頭価格はなかなかあがらない。
- 小売店のPB商品(自主企画商品)との競争も激化している。
- パンは主な材料は小麦と油脂。小麦も大豆も大半を海外から輸入しており、円安は調達コストに直結する。
製菓業界
- 洋菓子製造業は、生洋菓子中心で、鮮度が重要視されるため、製造小売りを主とする小規模企業が多い。
- ただ、チェーン店の台頭などで経営状況は厳しい。
- 経済不況になるとぜいたく品への消費が控えられる傾向。
- さらに、製菓業界は、産地の天候不順や円安が響きチョコレートの原材料のカカオ豆やナッツの価格が高騰すると、実質的な値上げに動くしかない。
- 洋菓子店はクリスマスが年間の最大需要期。味がよいが9割を占め、価格で選ぶ人はわずか。
- 品質や適正価格などへのこだわりなど特徴のある小売店の人気は高いので、消費者の厳しい選別に対応していかなければならない。
和菓子業界
- 和菓子店は、技術習得に一般に10年前後の習得を要することから、他業界からの参入は少なく、同業同士の競合は少ない。
- したがって多店舗展開や大規模投資を行わずに、堅実経営をする限り、大きな成長もないが、経営は比較的安定的。
ポイント1・・・製パン業界は付加価値商品開発加速へ。
ポイント2・・・製菓各社が大人向け高付加価値商品開発。アイスは順調。
(2) 菓子、パン業界の動向
菓子製造
- 少子化や小麦、乳製品などの原材料の高騰で厳しい状況。
- 既存店改装や調理の手間を省いたファストフィッシュなどの提供を強化する。
- また、大人のためのお菓子などの高付加価値の新商品を売り出す。ロングセラー商品に注力し、売上も安定させる。
洋菓子製造
- 市場は成熟期に入り、消費者の嗜好をとらえることが重要視されている。
- また、健康面に気を遣う消費者のため、味だけではなく食材にも十分配慮が必要。
洋菓子店
- 異業種との競合が高まっており、零細店を中心に廃業、転業に追い込まれるケースもみられる。
和菓子店
- 健康志向の高まりとともに、強い商品力のある店は伸びており、店舗による景況の格差が生じている。
- 菓子製造小売り業者の4割は74年以前に開業したというデータがあり、世代交代期を迎え、後継者問題に直面している和菓子店が少なくない。
菓子卸
- 不二家が中国工場の生産能力を高め、拡販を目指すなど、各社とも海外展開に意欲を。
- 2015年は、増収傾向の見通しも、輸入品を中心に原材料価格の動向が懸念され利益確保は不透明
- アイスクリーム市場は順調。低価格の氷菓や高価格のプレミアムアイスも好調。
- シニア層の需要も高まっているため、各社は定番ブランドを中心に拡充をはかる。
パン製造
- 大手企業が躍進し中小零細企業の運営状況は厳しく、後継者問題もある。
- 主力商品や新商品の拡充で購買意欲を喚起し売上増を目指す。
- 利益確保のためにコスト削減に取り組む。
- セブン&アイホールディングスが発売したPBブランド「金の食パン」が好調だったことをうけ、製パン業界では高付加価値商品の開発や競争が加速しそう。
パン店
- 店舗内にパンを食べれる場所を設置し、買ったパンをすぐに食べられるようにする、コンビニなどとは全く別にし高級品のみを置く、
- 一種類のパン生地から多様な商品を作り商品数を増加する、焼き上げ回数を増やすなどで差別化をはかっている。
(3) 菓子、パン業界のプレイヤー
カテゴリー | 会社名 | 傘下企業 | 備考 |
---|---|---|---|
製パン | 山崎製パン | 東ハト | 製パン業界1位。コンビニ、ベーカリーも。 日清製粉グループと株式持ち合い。 売上9682億円、営業利益165億円 |
不二家 | |||
ヤマザキナビスコ | |||
ヴ・ド・フランス | |||
敷島製パン | - | 業界2位。「超熟」は売れ筋NO1ブランド。売上1638億円 | |
フジパン | - | 業界3位。「ネオバターロール」等ロールパンに強み。売1777億円 | |
第一屋製パン | - | 「ポケモンパン」などキャラクター販促で人気。 | |
菓子 | 江崎グリコ | グリコ乳業 | 乳製品やカレーの他、冷菓にも強み 売上3153億円、営業利益116億円 |
明治 | - | 明治HDの菓子事業。売上1944億円、営業利益52億円(市販の製菓事業のみ) | |
ロッテ | ロッテリア | チューインガム首位。売上1234億円、営業利益161億円 | |
千葉ロッテマリーンズ | |||
森永製菓 | - | ソフトキャンディなど主力商品が海外で人気 | |
亀田製菓 | - | 米菓最大手 | |
不二家 | BRサーティワンアイスクリーム (不二家と米国バスキン・ロビンスの合弁) |
山崎製パンの子会社。 | |
カルビー | - | スナック菓子最大手。シリアルも強み。売上1999億円、営業利益197億円 米国のペプシコ社が筆頭株主。20.34%保有。 |
|
フレンテ | 湖池屋 | 日清HDが筆頭株主。20%保有。スナック菓子大手。 | |
中村屋 | 和菓子老舗。 | ||
井村屋グループ | 肉まん・あんまん大手。冷菓も注力。 |
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